【官能小説】ドS彼氏に私のカラダは正直すぎる…!絡みつく愛が止まらない! -第3話-

官能小説

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週末の飲み会は、オフィス街の外れにある創作居酒屋で、制作部およそ30人が参加して行われた。課長や部長に挨拶を済ませた舞衣率いる新人5名は、さっそく瞬士の側を陣取っている。その光景に心はざわつくけれど、見て見ぬ振りをしなければいけないのが辛い。

「瞬士、大人気だな。普段から、ああいう奴らをまともに相手にするからだ」

お酒の入ったグラスを持ち、祐馬が私の隣に腰を落とした。瞬士たちに目を向け、顔をしかめている。

「交わしてるけど、しつこいんじゃないの?」

 思わず瞬士を庇ってしまったけれど、それは間違っていない。最初は、祐馬も人気があったけれど、彼はとにかく女性を相手にしない。

 その威圧感から、いつしか女性社員が敬遠するようになっていた。それに比べれば、瞬士の拒み方はマイルドかもしれない。

 ただそれは、仕事を円滑に進めたいからで、彼女たちを全て受け入れているわけじゃない。だから今だって、単に話に頷いているだけだ。

「だったら、徹底的に無視すればいい。まあ、俺としては佳乃子に近づいても、目立たないから都合がいいけど」

 そう言いながら、祐馬はさらに近づいてきて、腕と腕が触れ合った。周りは、瞬士たちをからかうのに必死で、私たちに目が向いていない。

誰にも気づかれていないだけに、祐馬はより近づいてくる。さらっと腰に手を回され、反射的に体を離した。

「祐馬、やり過ぎ……。もう酔ってるの?」

 努めて平静を装い、作り笑いを向ける。すると、祐馬は真剣な目で私を見つめた。

「違う。酔ってない。それより、このあと二人で抜けないか?」

「え? それは無理よ」

「なんで? 付き合ってる奴いないんだろ? それとも、本当はいる?」

 祐馬が怪しんでいるのが分かって、答えに詰まってしまう。こんな形で、瞬士との仲を知られるのは避けたい。

「答えろよ、佳乃子」

 ここはとにかく、「いない」と言って誤魔化そう。そう思っていたとき、遠くの席から舞衣の呼ぶ声がした。

「佳乃子せんぱーい! このあと、松山さんのご自宅にお邪魔しません?」

「え? 瞬士の?」

 ニコリと口角を上げる舞衣の目は笑っていなくて、隣にいる祐馬の「くそっ」という声がかすかに聞こえた。

飲み会は一次会でお開きとなり、各自有志で二次会に行くことになっている。祐馬は、課長に声をかけ、まだ賑やかな繁華街の人混みへ消えていった。

 それにホッとしつつ、私は舞衣たち新人5名と歩きながら、この不自然な状況をなんとか理解しようとしていた。

「佳乃子先輩、松山さんと仲いいんですか? どうして、先輩まで一緒なんだか」

「ちょっと、舞衣ちゃん。誘ったのは、あなたでしょう?」

 小声で話しかけられて、私も声を潜めて答える。先頭を歩く瞬士は、私たちをまるで意に介していなかった。

「だって、松山さんが、佳乃子先輩も一緒じゃなきゃ、私たちを連れていかないって言うから。監視役が必要なんですかね」

 唇を尖らせる舞衣に、内心ムッとした。監視役という言葉は気に入らないけれど、舞衣たちだけで瞬士のマンションに行かれては気になってしまう。

舞衣は、私が彼女たちの先輩だから呼ばれたと思っているみたいだし、そのほうが都合がいいから黙っているけれど。

「みんなが、テンション上がらないようにしてるんでしょ」

 私なりに嫌みを言ってみたけれど、程よく酔いが回った舞衣には、聞き流されたみたい。瞬士のマンションに行くことができるということで、テンションが上がっているようだった。

15分ほど歩いたところで、瞬士のマンションへ着くと、部屋へ向かう。いくら頼まれたからとはいえ、瞬士が素直に舞衣たちを連れてきたことが不思議だった。

「どうぞ。見学したら、すぐに帰ること。いいか?」

「はーい!」

 玄関ドアを開けた瞬士が、ため息混じりに言うと、舞衣たちは調子のいい返事をした。彼女たちは靴を脱ぐと、廊下を駆けていく。私は一歩も二歩も出遅れて、玄関を上がったと同時に、瞬士に部屋の中へ引っ張られた。いつも、二人で過ごすベッドルームだ。

「瞬士⁉」

「シー。聞こえるだろ? 自然に、佳乃子をここへ連れてくることが目的だったんだ」

「そうなの?」

 声を潜める瞬士に合わせ、私も小さく答える。だから、舞衣に私を誘わせたのか……。

「そうだよ。ちょっと目を離したら、祐馬に迫られてたじゃないか。ったく、油断も隙もない」

 そう言った瞬士は、私の首筋にキスを落とす。反射的に、彼の体を押し返した。

「この間、鎖骨のキスマークを祐馬に見られたの。それから、彼の態度が露骨になったんだから」

「へぇ。そうか。でも、半分は佳乃子の責任だろ? ちゃんと、隠さないとな。それなら、今夜は、絶対に見られないところにキスする」

「え?」

どういう意味かと疑問に思った瞬間、瞬士は私を壁に寄りかからせると、自分はしゃがみこみショーツを脱がせた。

 

<つづく>

 

次回は3月4日(月)20時に更新!

ドキドキハラハラのこの状況、一体どうなってしまうの…!?

明日もお楽しみに♡

 

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