官能小説|エッチ

【官能小説】大人の恋愛でイカされて…!ドSのイケメン社長に弄ばれちゃう25歳の私 -第3話-

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壁際にはリクエストカードとペンが用意されていて、男性は右側、女性は左側でそれぞれ気になった人の名前を一人書く。そして婚活パーティーのスタッフに手渡して終了。

十分後、リクエストカードの発表会となる。スタッフがマイクを通じて、両想いになった男女の名前を読み上げていく。そのたびに歓声や残念そうな声が会場に響き、盛り上がる。

呼ばれた男女はステージに上がって行く。

先輩はめでたくお目当ての男性と両想いになれて、はしゃぎながらステージに共に上がった。

――うん、コレで私の今夜の役目は終了ね。

 

「それでは最後の一組になりました!」

どうやら一番人気の彼の発表は、後回しにされていたようだ。ガッカリする女性が多いだろうから、気を回したんだろうな。

「男性の名前は光源司輝人様! 女性の名前は……」

どんな女性が選ばれたんだろう? アイドル系の美少女かな? モデル系の美女かな?

私は他人事ながらも、彼のタイプの女性を知ることにワクワクしていたのだが……。

「桐花美咲様です!」

「へっ……? 私?」

「きゃ~っ! ヤッタじゃない、美咲!」

先輩がステージ上で大はしゃぎをして、喜んでくれているものの……私は呆然。

他の参加者の視線を一身に浴びているせいか、身動きが全くとれない。

そんな私に、彼は優雅な足取りで近付いて来る。

「嬉しいよ、美咲。俺を選んでくれるなんて」

「えっ……? ええ、まあ……。素敵な人だと思ったので……」

私は引きつった笑みを浮かべながら、こう答えるしかない。

――まさか選ばれないことを前提に、名前を書いたなんて今更言えない。絶対に。

 

「それじゃあ一緒にステージに上がろうか」

彼は私の腰に腕を回し、もう片方の手で私の手を引く。

周囲から女性達の甲高い声が上がるも、彼は平然と私をエスコートする。

「良かったわねぇ! 美咲!」

先輩は本当に嬉しそうだから……、良い事なんだと思い込む。

「それではめでたくカップルになった方々には、ご用意しましたこのホテルのルームキーをお渡しいたします。どうぞごゆっくりお過ごしください」

スタッフが満面の笑顔で言った言葉に、目の前まで真っ白になる。

……ホテルのルームキー?

どういうことか聞いていなかった私は、隣で男性と身体をくっつけている先輩に視線を向けた。でもお酒が入っているせいか、場の空気にのみ込まれてしまったせいか、こちらに視線に全く気付いていない。

「それじゃあ美咲、行こうか」

スタッフから受け取ったカード型のルームキーを私に見せながら、彼はにっこり微笑む。

ここで逃亡するほど、私は勇気が無かった……。

 

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