「佳乃子(かのこ)。最近、祐馬(ゆうま)と仲よすぎじゃないか?」
「え? そんなことないよ。祐馬は私たちと同期だから、接することが多いだけよ」
恋人、瞬士(しゅんじ)のマンションのソファでくつろいでいると、ふとそんなことを言われ、戸惑ってしまった。私と瞬士は大手広告代理店に勤める同期で、25歳同士。
クライアントのCMや、広告作成を手がけるのが主な仕事だ。そんな私たちは、現在秘密の社内恋愛を続行中。社内恋愛が禁止されているわけではないけれど、同じ部署で働きたいから、周りに内緒にしている。社内恋愛が知られてしまっては、どちらかが異動になるからだ。
「同期でも、あいつは俺には絡んでこないだろう? 佳乃子を狙ってるのが見え見えなんだよ」
「まさか……。祐馬が、私を狙ってるなんてあり得ないよ」
「なんで、そんなことが言えるんだ?」
隣に座っている瞬士が、私の腰に手を当てると、もう片方の手をカットソーの中へ滑り込ませた。ブラジャーのカップ部分を半ば強引にずらし、乳房の先端を優しくつまんだ。
「んぁ……。もう、瞬士ってば。服が伸びちゃう……」
小さく抵抗を見せる私にお構いなく、彼の指が小刻みに動いていく。そのたびに、硬くなった先端と指が擦れて体が疼いていった。
「はぁん……。瞬士……」
堪らず彼の胸に寄りかかると、瞬士の手が服から抜かれた。
「瞬士?」
自分でも恥ずかしいと思うけれど、物足りなさを感じてしまう。すると、瞬士はクスッと笑った。
「寄りかかられると、触れなかったんだよ。もっと、してほしいんだろう? だったら、ベッド行こうか?」
「う、うん……」
私の気持ちを分かってしまう瞬士に、愛おしさでいっぱいになる。どうして、してほしいことを分かってくれるのだろう。そして、ちゃんとそれに応えてくれるのだろう。
瞬士は私の体を抱き上げると、いつものごとくベッドルームへと向かった。彼のマンションは、25階建ての最上階。夜景が見下せるロマンチックな部屋だ。その中でも特に、ベッドルームからの眺めは息を呑むほどだった。
付き合って三カ月経つけれど、この部屋は特に好きな場所だ。
「佳乃子、祐馬とあんまり近づき過ぎるなって。あいつ、絶対にお前を狙ってるから」
そう言いながら瞬士は、私のスカートを脱がすと、ショーツに指を当てる。ゆっくりと擦られると、すぐにじわりと蜜で濡れていくのが分かった。
「う……ん。祐馬とは、ただの同期だって……。心配し過ぎ……」
なんとか言い返すものの、呼吸は乱れていって、体はどんどん熱くなる。正直、瞬士の言葉はほとんど耳からすり抜けていった。
「本当に? だったら、体でちゃんと教えて」
強引にショーツも脱がした瞬士は、遠慮なくそのしなやかな指を蜜口へと押し込んだ。さっき乳首を触られた時点で、すでに私の秘部からは愛液が漏れていて、彼の指を合図にどんどん溢れ出ていく。
太ももの付け根が、蜜で濡れているのが自覚できた。
「んぁ……。ふぅん……。ああん……」
瞬士の指が、一本から二本、そして三本と入れられていく。蜜口を広げるように奥へと進んでいき、下腹部には鈍い痛みも走ってきた。
「佳乃子、感じてる? 今日は、濡れが足りないみたいだけど」
そんなことはない、太ももは冷たいくらいに愛液が伝っている。そう反論したかったけれど、瞬士の指使いに感じてしまい、言葉が出なかった。
「くぅ……。あふぅ……。んふ……」
「いつもは、シーツがぐちょぐちょになるくらいなのに。物足りない?」
「そ、そんなことは……」
今夜の瞬士は、やけに挑発的で、本当にヤキモチを妬いているのが分かる。秘部から指を抜いた瞬士は、おもむろにベッドから降りた。
「瞬士?」
まさか、こんな中途半端な形でやめてしまうの? そんな不安がよぎったとき、瞬士が部屋にあるチェストからなにかを取り出してきた。
「これ、使ってみる? この前、もらったやつ」
そう言って私に見せたのは、バイブレーターだ。先月、瞬士の友人の結婚式があり、その二次会のビンゴで当たったとか。周りは相当ウケたと言っていたけれど、本当に持っていたなんて。とっくに捨てていたかと思っていたのに。
「それ、使うの? 恥ずかしいよ……」
「そんなことないって。形が俺のとそっくりだろ? これなら、佳乃子ももっと感じてくれるかも」
「えっ!? ひゃあ!」
戸惑う私を楽しそうに見つめた瞬士は、容赦なくバイブを蜜口に当ててくる。小刻みの振動が、体の中心に電流を走らせた。流れが止まっていた蜜口から、再び蜜が溢れてきた。
「ああん……。んぅ……。はぁん……」
振動の強さが調整できるらしく、どんどん速くなっていく。それを時折、蜜口内に押し込まれ、花弁が痙攣していくのが分かった。
身をよじる私に、瞬士はバイブを出し入れしながら、唇を塞いだ。
「んん……。んふぁ……」
彼の温かな舌が、私のものと絡み合う。バイブがすり抜けそうなほどに、私の秘部は甘い蜜で溢れ返っていた。
「本当に、今夜の佳乃子はムカつくな。俺の愛撫より、バイブのほうに感じてる」
瞬士の舌が抜かれると、唾液が糸を引き、唇を濡らした。
「だ、だって、それが目的だったんでしょう?」
肩で息をしながら、軽く瞬士を睨む。さっきから、ずっと振り回されっぱなし……。
「そうはいっても、俺のほうが感じるんだねって言わせてほしかったんだよ。これは、つまらないからやめる」
バイブを切った瞬士は、それを無造作に放り投げた。そして、カットソーをめくると、ブラのホックに手をかけ外す。
「やっぱり、俺で感じてもらおう」
「しゅ、瞬士……。はぁん……」
たぷんと、剥き出しになった私の胸に、力強く吸い付いてくる。舌を突起に這わせると、撫でるように舐め回した。
「んふぅ……。あぅん……」
そして、もう片方の乳房を揉み上げるように撫で回しながら、瞬士は硬くなった自分のモノを蜜口に当ててきた。
「佳乃子、ズボン脱がせて。もう、きつい……」
「うん……」
ズボンの上からでも分かるほど、彼のモノが大きく反り立っているのが分かる。ベルトを外し下着をずり下ろすと、脈打つ瞬士の屹立(きつりつ)が露わになった。
「早く入れたいところだけど、もうちょっとじらしちゃおう」
シャツを脱ぎ捨てた瞬士は、顔を蜜口へ埋める。すると、彼の舌が中へと押しやってきた。指で花弁を挟みながら、ころころと指を転がしていく。
「んはぁ……。んぅっ……」
溢れる蜜を吸いながら、彼の舌は私の膣内で自由に動いている。時折、蕾を甘噛みされ、身をよじった。
「やっと、感じてくれたか。じゃあ、入れるよ」
「んん……。あぅん……。はぁん……!」
太く硬い瞬士の肉棒が挿入されていく。蜜で十分濡れた蜜口は、彼のモノを難なく受け入れて、その口を開いた。
「んっ……。やっぱ、佳乃子の膣内(なか)は気持ちいいな」
瞬士は腰を激しく動かしながら、手は乳房を揉みしだいている。
「んくぅ……。はあ……。はあ……」
お互いの太ももがぶつかり合って、乾いた音が響いていく。瞬士の欲棒は、私の膣内でぐちゅぐちゅと、いやらしい音を立てて擦れていた。溢れる蜜で、シーツは冷たく濡れている。
「んはぁ……。はぁん……。ふぅん……」
瞬士の腰の動きがさらに速くなり、強引に唇を塞いでいく。右に左にと瞬士は私の中でその硬いモノを動かしながら、さらに強く押し込んできた。
「佳乃子……。もうイキそう」
腰を持ち上げると、最奥まで打ち付けていく。下腹部に鈍い痛みを感じながらも、痺れるような感覚に頭は真っ白になっていった。
「あっ……。あっ……。んうっ……。はぁん……!」
瞬士は、今までにないくらいの速さで腰を打ち付けると果てていく。そして、彼の屹立が抜かれる瞬間でさえ、私は感じてしまっていた─。
<つづく>
次回は3月2日(土)20時に更新!
本日から8夜連続で公開していくので、お楽しみに…♡
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