【官能小説】触れられると感じちゃう…!イケメンエリートな彼に翻弄されっぱなしの私 -第4話-

官能小説

 

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翌日、いつもどおり出社をすると、弥生が声をかけてきた。

「朋花、今日のお昼は佐藤課長を誘わない?」

「え? 課長を……? でも、断られないかな?」

朝からなにを言うのかと、驚きの目で彼女を見つめる。今まで、渉さんを誘ったことはないし、彼は女性からの誘いをかなり嫌がることを知っていたからだ。

それでも弥生は、意に介した様子もなく平然と答えた。

「ダメ元で誘ってみようよ。望みは低いけど、水城さんに先を越されたくないじゃない」

「それが理由なの?」

そういえば、弥生が言っていた。渉さんは水城さんに告白をされて、まんざらでもなさそうだったと。

昨夜は、彼とのセックスに酔いしれて、それを聞くタイミングをすっかり逃がしていた。弥生の言うとおり、彼をランチに誘ってみようか。

もしかしたら、水城さんのことを聞けるかもしれないし。

「そうよ。じゃあ、私が誘ってくるね」

弥生はさっそく彼のデスクへ向かうと、お昼に誘っている。しっかりと、私の名前も出していて、渉さんは渋々とした顔で小さく頷いていた。

今回だけという約束で、彼をランチに誘うことに成功した弥生は、午前中すっかり浮かれていて、仕事が身に入っていなかった。

 

お昼になり、三人でエレベーターホールに立っていると、水城さんが声をかけてきた。

「私も、お昼をご一緒していいですか?」

「え? ま、まあ。いいですけど」

まさかの彼女の大胆な声かけに、弥生は分かりやすいほど不快感を露わにしている。眉間にシワを作りながらも、仕方なくOKしていた。

水城さんは間近で見ると、本当に可愛い。流行もしっかり押さえているし、自信に満ち溢れた表情をしている。童顔の私と比べたら、彼女のほうに色気を感じるほどだ。

ちらりと渉さんを見ると、ポーカーフェイスのまま立っているだけで、私たちに視線を合わせることはない。彼は内心、どう思っているのだろう。

私たちが向った先は、オフィスビルの近くにある洋食の店だった。

「席順はどうします?」

水城さんは、いち早くそれを尋ねている。四人掛けの四角いテーブルで、どう考えても誰かが渉さんと隣になる。弥生も水城さんも、彼の隣の座を譲りたくないようで、お互い火花を散らしていた。

一応、私はみんなの前では彼に対してそれほど興味のない振りをしているけれど、本音では彼女たちと一緒だ。渉さんの隣を取られたくない。とはいえ、露骨にそれを言えないし、かといって譲りたくもない。

考えあぐねいていると、渉さんがふと言った。

「相原さんが俺の隣でいいんじゃないか? 彼女が一番、俺に対して冷静な感情を持っているだろうから」

とげのある言い方が彼っぽいけれど、それが意外にも女性ウケしている。弥生たちは、仕方ないといった感じでうなだれると、席に着いた。

ソファ席に座ると、メニュー表を広げる。思い返してみれば、渉さんとプライベート以外で食事をするのは初めてで、妙に緊張してしまった。

「ここは、俺が払うから、みんな好きな物を頼んで」

「えっ!? そんな、申し訳ないです……」

わざとらしく眉を下げた水城さんは、媚を売るような上目遣いで、渉さんを見ている。それでも、彼のほうはまったく気にしていない様子だった。

「構わないよ。こういう機会は、もうないだろうから」

相変わらずのクールぶりに、さすがの私でもヒヤヒヤする。彼の雰囲気からして、“まんざらでもなさそうだった”は、弥生の思い過ごしだろう。

「それでも私は、また佐藤課長をお誘いしたいです」

重苦しくなりかけた空気に関係なく、口を開いたのは水城さんだ。彼女はすがるような目で、渉さんを見つめた。

「困るよ。昨日も言っただろう? 俺には好きな女性がいると」

「本当なんですか⁉」

即座に反応したのは弥生で、目を丸くしている。だけど、私はそれ以上に動揺を感じて、それをひたすら抑えていた。

なぜなら、渉さんの手が、私の太ももに触れているからだ。奥の席で、周りには見えないこと。そして、正面の二人にさえも、テーブルクロスが遮って、彼の行為に気づいていないのをいいことに、まるで離そうとしない。

腕を動かすと不審に映るからか、渉さんは器用に手首だけを動かし太ももをさすった。

「本当だよ。だから、きみたちの気持ちは嬉しいが、応えることはできない」

表情を曇らせる二人に申し訳ないと思いつつ、彼に触れられている部分が反応してしまい、秘部が小さく疼いていた──。

 

第5話へ

 

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