気が付いた時には、大介が近づいてきていた。成美は訳もわからないまま、抱きすくめられていた。四年ぶりの彼の抱擁は、昔通り力強くて温かかった。
「やっぱり成美はいいなぁ。柔らかくて、安心する」
チュッと音を立てて、項にキスされる。こそばゆくて思わず「んっ」と声が出る。
彼はそのまま背中に指を這わすと、ブラウスの中に手を差し入れた。前のようにすぐ脱がされるのかと思ったのに、彼は羽根でくすぐるように、背中を撫で回し始めた。
「んっ…んっ……」
「くすぐったい?」
耳元で囁かれる。真綿を押し付けるような語り方にぞくりとなる。
大介はどこでこんなことを覚えたんだろう。不思議になった。昔の大介は、こんな愛撫をする男じゃなかった。きっと私と別れてから、色んな女をいっぱい抱いて、そこで覚えてきたんだろうな。
成美は、嫉妬している自分に少し驚いた。
ごつごつした手に柔らかく撫で回され、思わず吐息が漏れる、こそばゆさに耐えられなくなり、大介の首にしがみ付く。
「成美」
名前を呼ばれ、時間が溶けていくのを感じる。
私は、酷い女だった。大介という彼氏がありながら智也の口車に乗せられ、身体を乗っ取らせた。智也に仕込まれ、彼の上で股を広げて男根を飲み込み、気持ちいい気持ちいいと狂ったように腰を振って、大介と比較した。
自分がこうなったのは大介の貧相な技術のせいで、自分は何も悪くないと必死に言い聞かせた。
智也から与えられる、全身が溶け上がる快感を当然のように言い訳にして、大介を振った。智也のクンニはそれだけの価値があると思っていた。
それなのに今、四年という時を失ったかのように、大介が恋しい。
「ごめんね……」
成美は、囁き返した。
「ごめんね大介……本当に、ごめんね……」
大介は「うん」とだけ頷いた。熱いキスを交わし、幸せが身体中に広がった。
彼の抱き方は、確実に昔とは変わっていた。僅かな愛撫ですぐに挿入していたのとは別の男のように、成美を丁寧に、心から愛おしそうに弄んでくれた。
三年ぶりの男の身体だった。剥き出しの肌と肌が滑り、それだけで熱くなるほど敏感になっている。
「あっ…んっ…はっ、はぁ……」
ベッドに横にされ、丹念に乳首を舐められる。Dカップを中心に寄せ、二つの突起を同時にしゃぶられ、「はぁうん!」と大きく腰がうねる。目で追うと、大介がうっとりと味わっているのが見える。
「懐かしい……成美のおっぱい……」
幸せそうな笑顔だった。セックスの時は無言な男だったのに、と思うと、見知らぬ女への嫉妬がまた沸き上がった。
クンニを始められた時も、それと同じ思いを抱いた。強引に脚を開かれ、舌を入れられ、驚いた。
「え? やっ、どうして…?」
「好きなんだろ、クンニ」
「でも……されたことなかったから……大介は嫌いなのかなって……」
「逆だよ。俺、成美はアソコ舐められるなんて恥ずかしくて嫌だろうって思ってたんだ」
言った後、大きくべロリと舌を動かされる。
「はぁぁん…っ!」
身体が仰け反る。大介が厭らしく笑う。
「そんなに好きだったの? ならもっと早くしてやればよかったな」
そうして彼は、完全な舐め犬になった。唇を震わせながらクリトリスを刺激され、そして次にはレロレロと舐め回され、歯を立ててコリッと甘噛みされる。
「あんっ、あんっ、いやっ、いやぁっ!」
「何が嫌?」
「良すぎて、いやぁぁ…!」
子宮が、熱くてドロドロしたもので溢れそうになっているのがわかる。すぐにも挿れて欲しいのに、あろうことか彼はクンニをやめると、クリトリスを指でちょん、ちょん、と叩きだした。
「や、やだっ、やだあっ、やだぁっ!」
今までの熱くて激しいクンニとは一転、小鳥が突くようなささやかな刺激だった。
「やだぁ! お願い、もっと舐めてくれなきゃいやだぁ…!」
腰をうねらせておねだりする。
「本当に厭らしくなったな、成美は」
「言わないでぇ……」
「智也先輩クソムカつく」
「ご、ごめんなさい……」
「ごめんはいいからさ、おねだりしろよ、もっといいことしてくださいって」
クリを叩きながら、意地悪く言われる。
「ああっ…お、お願い…もっといいこと、して…」
「どんなこと?」
「もっと…あぅん…厭らしいこと…厭らしい女になれること…はあぁん!」
唐突に、中に指が挿入された。大介の指は、智也の指よりはるかに太い。大鍋のように掻き回され、べちょべちょと水音が鳴る。
「あっ、だめっ、そこ、だめぇっ!」
指を折り曲げて、Gスポットを引っ掛かれる。オナニーで同じことをしても、女の短い指ではなかなか届かないそこに、彼の指は容易に届く。
「だめっ、だめっ、あぁん、気持ちいい、きもちいいよぉ…!」
自然と腰が動いている。Gスポットを掻きながら、クリトリスもまさぐる大介。官能の巣が、身体中で弾けそうなイメージが湧く。
「だめっ、だいすけ、だめっ、イくっ、イっちゃう!」
「イけよ」
「いやぁ…二人で気持ちよくなりたいのぉ!」
「じゃあ、イったばかりのアソコに、俺のをぶち込んでやるよ。覚悟しな」
「でもっ、そんなのっ、あ、ああ、ああんっ、だめっ、だめえぇ…!」
大介のGスポット責めは、完璧すぎた。
成美はその瞬間、意識を失っていた。
果てたばかりの朦朧とした思考の中で、大介に抱きしめられる。彼はキスをくれると、まだドクドクと脈打つそこに、自身を差し入れてきた。
「んん…っ」
成美は幸せすぎて涙を流した。
本当に満たされるセックスがどういうものなのか、彼女はその時初めて知った。
「お帰りなさい」
「ただいま」
愛する男が、帰ってきた。
<つづく>
次回は4月7日(日)20時に更新!
元カレとのセックスに愛を感じた成美。明日も見逃せません♡
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